サッと置くだけで体感が上がり、炎の見た目もぐっと良くなる——焚き火台リフレクター(焚き火反射板)。この記事では「何ができて、何はできないのか」を実体験ベースでやさしくまとめます。タイプ別の選び方、サイズの目安、設置のコツ、安全距離、メンテまで。最後に私が使っているLINROMIA ウインドスクリーン リフレクター のミニレビューも添えました。
焚き火リフレクターとは?(風防との違い)

風防は風圧を遮って燃焼を安定させる目的が主で、リフレクターは炎の輻射熱(赤外線)を手前に返すことが主目的です。実運用では、
- 低背の風防:風の乱れを抑える→炎が安定、調理も楽
- 背の高いリフレクター:熱を返す・視覚的な“壁”をつくる→暖かさの実感が増し、サイトの雰囲気UP
両者は併用可能ですが、強風日=まずは風防/微風〜無風=リフレクター優先と覚えると判断が早いです。
効果と限界:どんな条件で体感が上がる?
体感温度が上がる条件はおおむね次のとおりです。
- 焚き火台サイズと火床位置:高さ20〜30cmの一般的な台なら、座面のやや下~同程度に火が来るレイアウトが返熱を受けやすい。
- 座る距離:焚き火台⇄人 60〜90cm。近すぎるとまぶしさ・過熱、遠すぎると返熱を感じにくい。
- リフレクターの面積と角度:30〜45°の扇配置が使いやすい。閉じ過ぎると煙が滞留。
- 風向:風上に“壁”を作ると煙がこもる。風下側〜横風気味の配置が快適。
限界として、暴風では熱よりも安全・燃焼安定が優先。リフレクター単体での風対策には限界があり、低背風防・サイト設計・撤収判断が必要です。詳しくは【キャンプの天気と対策】で紹介しているように、撤収判断も含めた天候対応が大切です。
種類と素材の比較
主なタイプ
- 金属板(ステンレス/アルミ/亜鉛メッキ鋼板):反射が強く立ち上がりが速い。重量はやや増、エッジに注意。
- 帆布・難燃幕タイプ(綿/コットン混・難燃加工):光の反射が穏やか。乾燥・火の粉管理が必要。
- 自立フレーム+幕(板 or 帆布):設置が楽で高さ拡張もしやすい。収納長は長めに。
素材別のざっくり比較
| 素材/タイプ | 反射の強さ | 重量/収納 | 耐熱・耐候 | メンテ | 向く用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| ステンレス板 | 強い | 中(やや重) | ○(錆びにくい) | 乾拭き・微細研磨 | 冬の返熱重視、ソロ〜デュオ |
| 亜鉛メッキ鋼板 | 強い | 中(やや重) | △(傷でサビ注意) | 乾拭き・防錆ケア | コスパ重視、デュオ |
| アルミ板 | 中 | 軽 | △(歪みやすい) | 乾拭き | 徒歩キャンプ |
| 難燃帆布 | 穏やか | 軽〜中 | △(湿気管理要) | 乾燥・ブラッシング | 雰囲気重視、ファミリー |
選び方の基準
焚き火リフレクターを選ぶ際には、いくつかの基準があります。まず高さは椅子の座面より10〜20cmほど高いものを目安にすると、顔から胸元にかけて心地よい返熱を感じられます。幅と包囲角は人数によって調整し、1〜2人なら90〜120°、グループであれば180°に近い扇状に広げると暖かさが均等に届きます。
設置方式は自立型、ペグダウン、ポール連結などがあり、芝・砂・土といった地面の条件に合わせて選ぶのがポイントです。
素材面では帆布なら難燃表記が必須で、金属製ならエッジ保護や防錆性を確認しておくと安心です。さらに、徒歩や公共交通で移動するなら板厚や収納長を重視し、車移動が前提ならむしろ面積を優先する方が快適に使えます。
焚き火台の高さや形状で相性が変わるため、焚き火台の選び方完全ガイドも併せて確認しておくと選定がスムーズです。
設置のコツと安全距離
基本レイアウト
人 — 焚き火台 — リフレクターの対面配置が基本です。焚き火台の反対側に、扇状(U字)でリフレクターを立てて、人に向けて熱を返します。閉じすぎず、排煙の逃げ道を確保しましょう。
安全に楽しむための基本は、焚き火の基本と注意点に詳しくまとめています。距離や風向の判断と一緒にチェックしておくと安心です。
目安距離(環境で微調整)
- 焚き火台 ⇄ 人:60〜90cm
- 焚き火台 ⇄ リフレクター:50〜100cm
角度の目安
- 30〜45°の扇状(U字)。閉じすぎると煙がこもるため、排煙の逃げ道を確保。
NGと注意
- テント/タープへの近接は厳禁(難燃でも溶融・焦げのリスク)。
- 強風日は撤収判断を優先。風防やサイトレイアウトで無理をしない。
- 地面が砂・雪の場合はアンカー(ペグ/サンドアンカー)で確実に固定。
メンテと保管
焚き火リフレクターのメンテナンスは、素材によって注意点が異なります。金属板は必ず温度が下がってから乾拭きし、必要に応じて微細研磨を行います。初回はエッジにバリが残っていることがあるため、軽く面取りしておくと安全です。
帆布タイプは完全に乾燥させてから収納し、臭いやカビを防ぐためにブラッシングをしておくと安心です。火の粉による痕はパッチ補修をすれば寿命を延ばせます。
いずれの素材でも、湿ったままの収納や無理な圧縮は劣化を早める原因になるため避けましょう。
用途別おすすめ(タイプ別の考え方)
- 軽量ソロ:アルミ or 薄板ステン。収納長が短いもの。風が強い日は低背風防を併用。
- デュオ〜ファミリー:高さ50〜60cm・幅広の自立型。包囲角120°以上で面積を確保。
- 雰囲気重視:難燃帆布+自立フレーム。反射が穏やかで目が疲れにくい。
- 強風がちなフィールド:板+ペグ固定できるタイプ。エッジ保護手袋は必携。
- DIY派:板材をリベット連結。角はR加工+耐熱塗装で安全性を担保。
実例レビュー:LINROMIA ウインドスクリーン リフレクター
良かった点
- 反射の立ち上がりが速い:熾火〜中火で、座面〜胸元に返る熱がはっきり。
- 設置が楽:8枚連結でU字〜扇状の調整が容易。付属Oリング+ペグで固定が安定。
- 収納が薄い:ケースにまとめやすく、他ギアと干渉しにくい。
設置のコツ(実践値)
- 角度:30〜45°がバランス良好。閉じすぎは煙滞留の原因。
- 距離:焚き火台⇄リフレクター50〜80cm、焚き火台⇄着座60〜90cm。
- 高さ合わせ:トップが座面+10〜20cmだと顔〜胸元の体感が自然。
気になった点と注意
- エッジのバリ:個体差あり。初回に微細ヤスリで面取りを推奨。
- 眩しさ:反射が強いと感じたら角度を緩める or 座る距離を少し伸ばす。
- 強風日は風防を別途:リフレクターは“返熱”目的。風対策は別装備で。
おすすめモデル
tent-Mark DESIGNS 陣幕ミニTC(H100×W300cm・TC生地)
陣幕ミニTCは高さ100cm×幅300cmのTC生地を三連でつないだロースタイル向けの陣幕です。火の粉に強く、反射が柔らかいので、長く座っていても目が疲れにくいのが好印象。背丈が控えめなぶん、リフレクターとしては焚き火台の対面に扇状(U字)で立て、角度は30〜45°を目安に。距離を50〜90cmに合わせると、膝から胸元にかけて穏やかな返熱が届きます。コットン混は濡れに弱いので撤収前の完全乾燥は必須。ポールはしっかりして安定感がある反面、重量はそれなり。設営はペグダウンを先に決め、風が強い日は包囲角を広げて抜けを作ると幕の負担が減ります。ローチェア派やソロ〜デュオの団らんにぴったりの一枚。
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FUTURE FOX 陣幕(高さ120cm・自立/TC)
FUTURE FOXの自立型陣幕は高さ約120cmのTC生地とフレーム構成で、ロープなしでも自立する扱いやすさが魅力です。視線をしっかり遮りつつ面積も確保でき、拠点づくりが捗ります。リフレクター用途では焚き火台の対面にU字で配置し、包囲角120°前後・角度30〜45°を目安に。距離は50〜100cmに合わせると返熱が安定し、まぶしさも控えめ。自立ゆえに風の影響は受けやすいので、四隅と要所は必ずペグで補強しましょう。収納長はやや長めですが車移動なら問題なし。見た目の統一感と使い勝手を両立した、デュオ〜ファミリーで失敗しにくい定番モデルです。
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Soomloom 陣幕(TC・2/3/4連)
SoomloomのTC陣幕はコスパが良く、2連/3連/4連のバリエーションでI字・L字・コ字と自由に組めるのが強み。焚き火の対面に緩い扇を作り、角度30〜45°・距離50〜90cmを目安にすれば、穏やかな返熱と整流の両方を体感できます。ジョイント式ポールは砂噛みで抜き差しが固くなることがあるため、設営後に一度テンションを緩めてから再調整すると安定します。TCは濡れると乾きにくいので、夜露の多い時期は撤収前の完全乾燥を徹底。付属のガイロープは短めに取り、人の動線に張り綱が出ないよう配慮すると安全です。面積を確保したいソロ〜デュオの入門に最適。
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ZEN camps 火護り 焚き火用 陣幕(耐熱繊維+シリコンコート)
ZEN camps『火護り』は耐熱繊維にシリコンコーティングを施した幕体で、煤や油汚れを拭き取りやすく、メンテがとても楽。返熱の質は金属ほど強烈ではありませんが、テーブル越しの会話が続けやすい落ち着いた光り方が魅力です。焚き火台の対面に扇状で設置し、角度30〜45°・距離50〜90cmを目安にすると、膝から胸元へやわらかな暖かさが広がります。連泊でも扱いやすく、撤収間際の清掃も時短。高温部に長時間近づけるのは避け、風の強い日はペグを増やしてバタつきを抑えると安心です。汚れが気になる方や、手入れの負担を減らしたい人に勧めやすい実用派。
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MAAGZ 焚き火陣幕 NOMAD(超軽量・ミニマル)
MAAGZのNOMADは軽量・コンパクトを徹底したミニマルな陣幕で、バックパック装備でも無理なく持ち出せます。必要最小限の面積で整流と視線コントロールができ、サイトの印象をすっきりまとめやすいのが嬉しい。返熱はおだやかですが、焚き火台の対面に30〜45°で置き、椅子の座面高に合わせて幕の位置を微調整すると、膝元から胸元に薄く暖かさが乗ります。設営と撤収が速いのでデイキャンでも活躍。面積が小さいため冬の主暖房にはなりませんが、炎の見え方と居心地が確実に向上します。風がある日は包囲角を広げ、ペグ2〜3本でしっかり固定すると安定。
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LINROMIA ウインドスクリーン リフレクター 8枚連結(亜鉛メッキ鋼板)
ウインドスクリーン リフレクターは、扇状に曲げやすく返熱の立ち上がりが速い実力派。焚き火台の対面にU字で立て、角度30〜45°・距離50〜80cmを目安にすると、膝から胸元まで力強く熱が返ります。眩しさを感じるときは角度を緩めるか、座る距離を少し伸ばすと快適。初回は手袋を着用し、エッジのバリを軽く面取りしておくと安全です。撤収時は温度が下がってから乾拭きし、必要に応じて極細コンパウンドでススを落とすと効きが長持ち。収納は薄くケースに収まりやすい一方、重量はそれなりなので車移動との相性が良好です。
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Q&A(よくある疑問)
Q. どれくらい暖かくなりますか?
A. 火力・距離・角度で変わりますが、無風〜微風で距離・角度が合っていると、手前側の体感が一段上がります。まぶしさを感じたら角度を緩めてください。
Q. 風防で代用できますか?
A. 低背風防は“風を整える”装備で、返熱は限定的。暖を取りたいならリフレクターが有利です。
Q. テントやタープと一緒に使って大丈夫?
A. 近接は不可。難燃幕でも焦げ・溶融リスクがあります。十分な離隔と撤収判断を。
Q. 自作するなら何に注意?
A. 角のR加工・面取り・端部保護は必須。保管時は乾燥と防錆。
まとめ
リフレクターはあくまで返熱を目的とする道具であり、強風の日は風防や撤収判断を優先することが基本です。快適に使うためには、高さ・距離・角度をそろえて配置することが大切で、金属板なら熱の立ち上がりが速く、帆布タイプなら長時間座っていても目が疲れにくいといった違いもあります。用途やシーンに合わせて選び、正しく設置・メンテナンスすれば、焚き火の暖かさと雰囲気を一段と高めてくれるでしょう。

