晴天の開放感とは別に、雨の日には独特の静けさと集中が生まれます。タープに落ちる雨音を聞きながらコーヒーを淹れたり、読書に没頭したり。
いっぽうで、設営・撤収の難易度が上がり、荷物や衣類の濡れ、体の冷えがストレスになりやすいのも事実です。
本稿では、雨天でも快適に過ごすための装備選びと設営・撤収のコツを整理します。
雨キャンプで必ず揃えるべき装備
雨に強いテントの選び方
基準は耐水圧1,500mm以上。フライシートがキャノピーまでしっかり覆い、スカートや前室があると雨の吹き込みを抑えられます。ベンチレーション(換気口)が複数あるモデルは、結露軽減に有利です。床面の立ち上がり(バスタブ形状)もチェックしておきましょう。
→ 初めてテントを選ぶ方には、設営のしやすさやサイズ感も重要です。詳しくは初心者向けテントの選び方ガイドで解説しています。
グランドシートとタープの活用
グランドシート(フットプリント)はテント底面より一回り小さく敷き、はみ出させないのが基本です。タープは前室を拡張するイメージで配置し、出入口や調理・着替えの“濡れない動線”を確保します。 → タープの種類や張り方を詳しく知りたい方は、タープの役割と選び方も参考になります。
張り綱には十分な角度とテンションを与え、雨が生地に溜まらないよう水の流れを作ります。
防水ウェアとシューズ
透湿防水のレインウェアは、ジャケット+パンツの分離型が動きやすく汎用的です。シューズは防水トレッキングシューズや長靴が安心。替えの靴・靴下を用意しておくと体温維持に有効です。
乾燥・収納系ギア
防水バッグやスタッフサック、速乾タオル、吸水クロスは定番です。テント内に短い物干しロープを張れるようにしておくと小物の乾燥が容易になります。
濡れ物を分けるために、濡れ用バッグ(ウェット)と乾いた荷物用(ドライ)を明確に仕分けておくと撤収後の管理も楽です。
雨キャンプ設営のコツ
サイトは水はけのよい高めの場所を選びます。地面が窪む場所や水の通り道は避け、斜面なら上側に入口を向けない配置が無難です。
タープは風下側を低くして雨を自然に落とし、張り綱は適切な角度で強めにテンション。なお、地面の加工(溝掘り等)は施設のルールに従い、禁止されている場合は行わないでください。
雨天時の過ごし方アイデア
・タープ下での簡単調理(バーナー使用時は十分な換気と耐熱・防炎距離の確保)
・カードゲームや小型ボードゲーム
・ポータブルスピーカーでの音楽鑑賞(音量配慮)
・雨音をBGMにした読書やハンドドリップ
屋外活動が制限される分、屋内的な楽しみを事前に用意しておくと満足度が上がります。
ガス・火器の使用は一酸化炭素中毒や火災のリスクがあるため、必ず換気・距離・風向を確認してください。焚き火はタープ外で行い、施設のルールに従います。
雨の日の撤収のコツ
濡れたまま畳むと汚れが拡がるため、まずは大判の吸水クロスで要所を拭く→粗方乾かす→仮収納の順が効率的です。 → 乾燥やパッキングの手順は、キャンプ撤収の基本と時短の工夫にまとめています。
荷物はウェットとドライで仕分け、車内やバックパックの汚れ移りを防ぎます。作業用の防水グローブと簡易レインスカート(またはレインパンツ)があると手早く片づけられます。
帰宅後のお手入れ
テント・タープは風通しのよい場所で完全乾燥させ、泥汚れは柔らかいブラシや濡れ布で落とします。ペグ・ロープも水洗い後に乾燥。防水ウェアは汚れ落としのうえ、撥水低下を感じたら専用洗剤や撥水スプレーでメンテナンスします。
カビや加水分解を避けるため、濡れたままの長期保管は厳禁です。
初めての雨キャンプで学んだこと
設営中に荷物を地面に直置きして濡らしてしまい、夜は寝袋が湿って冷えました。地形を見誤り、テント周囲に水が溜まったのも反省です。
以後はサイト選びの優先順位を見直し、フットプリントを適切サイズで敷く、荷物はケースや防水バッグに入れたまま出し入れする、といった基本を徹底するようになりました。
よくある質問(Q&A)
Q1. 雨の日でも焚き火はできるか。
可能な場合もありますが、施設ルールの確認が前提です。タープ直下での焚き火は火災や一酸化炭素中毒の危険があるため避け、十分な上方・側方クリアランスを確保し、耐火シートを併用します。
→ 薪の組み方次第で火の持ちが変わります。詳しくは焚き火が長持ちする薪の組み方をご覧ください。
Q2. 子ども連れでの注意点は。
体温管理を最優先に、濡れた衣類はすぐに交換します。滑りやすい場所や水の流れが速い箇所には近づかせず、屋内的な遊び(カードゲームなど)を用意します。足元が濡れると体力が奪われるため、替え靴・替え靴下が有効です。
まとめ:準備で雨は味方になる
耐水性の高いテントと適切なタープ運用、防水ウェアと乾燥ギア、そして水はけ重視のサイト選び。これらを押さえれば、雨の日でも落ち着いた時間を楽しめます。
撤収と帰宅後の乾燥・手入れまでを一連の流れとして準備し、雨ならではの静けさを味わってください。

